大学概要【2016年度実施分】地域企業と連携(歴史的建築の活用提案)
理工学部
本プログラムでは地域企業?自治体等との連携をとりながら、建築学科の複数研究室が主体となって、地域に存在する歴史的建造物の価値?魅力を引き出し活用されることを目標とし、調査研究やワークショップ、提案の製作やイベントなどを実施する。2016年度は以下の二つに取り組む。
① 明治村 川崎銀行本店 の活用提案(犬山市)
② 土地区画整理事業に伴うJR半田駅前のまちづくり(半田市)
ACTIVITY
半田屋台の制作に向けて
2017/01/19
半田ワークショップ?半田屋台の構想に向けて、関係者らと打合せ(2016年6月20日)検討
2015年度から準備していた構想に基づき、ワークショップ内容、象徴的アイテムとなるファニチャーとして屋台の計画を進める。その途中経過、進捗状況を学生主体で関係者も同席して説明、改善点等を皆で議論しました。
今後のワークショップの進め方と予定を提出(2016年11月23日)
夏の間、しばらく休止していた活動を後期から再会。具体的なワークショップの進め方、内容等の骨子がまとまってきました。一般市民への情報開示に向け、最後の微調整を継続中。関係者との調整、場所の状況把握等も同時に進めています。
半田屋台の制作に向けた模型による検討(2016年12月)
ワークショップに関しては、おおよそ内容が固まってきたので、次にファニチャーとして屋台の検討に、具体的に入りました。複数案の検討の末、大きな形(シルエット)の方向性が出せました。それを模型で検証すると同時に、部材の数量、接合方法、加工方法など、具体的に制作するために必要な事項を整理、検討しています。
モックアップ風景
半田屋台のモックアップを制作!(2017年1月10日)
いよいよ屋台の部材を加工して、一度組み上げてみました。ほぼ模型通りで想定内の出来映えに学生さんたちも達成感を感じている様子です。軒の高さが安全上、やはり低すぎるとの意見も出てきたので、そのあたりを改善するための検討に入ります。また屋根となる布地のデザインや仕様の決定、付属アイテムとして計画しているスツールなども、今後制作を進め、2月19日(土)のお披露目に向けて、さらに活動を活発に継続していく予定です。
明治村 川崎銀行本店 の活用提案(1)
2017/01/25
<明治村 川崎銀行活用提案現地視察 > (2016年4月)
本プログラムでは、地域企業との連携をとりながら、歴史的建造物の価値?魅力を引き出しつなげていくことを目標とし、調査研究や提案の製作などを実施します。
具体的には、博物館明治村に保存される歴史的建造物「川崎銀行本店」を対象としました。川崎銀行本店は、外壁のみが移築されたもので、その外壁を支えるように背面に内部空間が付属しています。本プロジェクトでは、その内部および屋上空間に魅力的な改修展示を行うことで、歴史的建造物の意義を伝えるとともに、魅力ある空間づくりを行うことを目指して提案を重ねていきます。
昨年度から継続して、明治村にアイデア提案を行っていくにあたり、本年度の新学生を対象に現地視察を行いました。
明治村 川崎銀行本店 の活用提案(2)
2017/01/26
<毎週のディスカッション > (2016年4月?7月)
4月より、企業側に提案する内容について、案を持ち寄り議論を開始しました。
歴史的な経緯、関連する銀行建築などバックグラウンドの調査分析を行ったり、1人1案ずつ模型とシートを作成し、発表しディスカッションを行いました。
建物の外側に新たな散策路を作る案や、グラデーションに着色をする提案など、色々な活用方法や、空間展示方法などが案として出て来ました。
多くの案の中から、議論の末に企業側に提案する案が選定されてブラッシュアップされて行きます。
<明治村へのプレゼンテーション 1 > (2016年6月)
学生とともに明治村を訪問し、企業側に提案をプレゼンテーションしました。
屋上については、事前の打合せにて企業側から、明治村に保存されているタイルを活用したアイデアを考えるのはどうか、との意見をいただき、その保存タイルを活用して内壁に散りばめるような案を3案プレゼンテーションしました。
<明治村へのプレゼンテーション 2 > (2016年7月)
1階の内部は、ドーム状のスクリーンを作り、映像作品の投影や光の演出も兼ねる考え方をしてみてはどうか、というご意見をいただき、そのような方向性で2案を提案しました。そのうち1つの案に絞られて、更なる検討を進めていくことになりました。
<映像アーティストからのアドバイス?構造の検討> (2016年7月、8月)
ドーム形状に映像を投影する際のアドバイスを、映像アーティストの伏木先生からいただきました。
ドーム形状への投影は、全方向でピントを合わせるのが難しいために、プロジェクターの台数や位置を教えていただきました。また、このようなドーム環境においては、抽象的な作品の方が面白いということや、スクリーンを半透明にすると、映像が手前と奥とで重なる効果が得られるなど、面白い視点のアドバイスをいただき、学生にとっても刺激的な体験でした。
更に構造設計の武藤先生より、実現するための素材や寸法など、より具体的な方法についてアドバイスをえました。
<概算のコスト算出> (2016年9月)
最終案で、どのぐらいのコストがかかるかについて、三社から概算見積を出していただき、実現するにはどのぐらいの金額がかかるのかが判明しました。
学生にとっては、実際の建物を舞台として、考える機会をえたことで、大変有意義な体験となりました。
具体的なプロジェクトを実現していくための厳しい要求に接するなど、企業と連携することでより多くの実践的経験を積む機会を得ることができました。 構造設計や概算見積を体験するなど、通常の課題などでは味わえない、良い刺激を得ることができたものと思います。
またその過程で、グループワークで互いに刺激しあう、具体的な課題に即して様々な調査?分析を行う、企業との対話を通して実現プロセスをアクティブに経験するなど、大きな成果が上がりました。