大学概要【2020年度実施分】基地を抱える地域の課題を解決する体験型プログラム

経済学部

基地を抱える地域の課題を解決する体験型プログラム
実施責任者:大瀧 真俊

 経済学部のフィールドワーク科目「基地経済について考える」は、本学近郊の自衛隊および問題が集中する沖縄を訪問して基地の実態を学び(本年度は変更の可能性あり)、それをもとに基地を抱える地域の課題を経済的視点から考えるものである。本プログラムでは、同科目で実施するグループワークの際に異なる所属ゼミの学生を組み合わせることによって、1つの課題に対して多様な研究手法を持ち寄らせ、既存のゼミとは異なる新しい「学びのコミュニティ」を創出することを目的とする。

ACTIVITY

グループワークの開始

2020/11/16

 本プログラムの対象となる社会フィールドワーク科目「基地経済について考える」がスタートしました。4月の受講者募集の段階では実施が危ぶまれていましたが、20名の応募があり(うち1名辞退)、また現時点では大変ありがたいことに、自衛隊施設の見学も実施される予定です。コロナ禍のなかで見学をお引き受けいただいた自衛隊のみなさまには感謝の念が絶えません。
 このプログラムでは、ゼミ以外の「学びのコミュニティ」を創出することを目的として、参加者の所属ゼミを分散させる形でグループワークを実施していきます。今年度もすでに4つのグループに分かれ、「防衛産業の対外比較」「中部地方の基地問題」「自衛隊?各国軍隊のコロナ対策の比較」「自衛隊の災害派遣(コロナ含む)」といったテーマについて、調査活動を開始しています(写真1~4)。
 今後のスケジュールは下記の通りです。コロナ禍の拡大により、自衛隊の災害派遣が増えることや、本科目のフィールドワークが中止されることがないよう、強く願っています。

11月30日:陸上自衛隊守山駐屯地の見学
12月14日:航空自衛隊小牧基地の見学
1月23~25日:沖縄調査旅行

陸上自衛隊守山駐屯地の見学(11月30日)

2021/02/10

 11月30日(月)、陸上自衛隊守山駐屯地(名古屋市守山区)の見学を実施しました。はじめに駐屯地紹介などの全般説明を受けた後、大学卒業後に陸上自衛隊に入隊した1等陸佐の方から、自らの経験をもとに、阪神?淡路大震災と東日本大震災における災害救助活動、英会話習得のためのアメリカ留学、イラク派遣などについて、防衛講話を行なっていただきました。次に屋外に出て、駐屯地内に整備されている様々な車両について説明を受け、第35普通科連隊の方からは日々の活動?訓練についてお話ししていただきました。最後に駐屯地資料館を訪れ、旧陸軍と自衛隊の歴史について学びました。当日は、転任される自衛官を見送る式典が行なわれており、その様子をうかがうことが出来たのも貴重な経験だったといえます。参加学生たちは、報道などからイメージされる自衛隊とは異なる姿をみることができ、認識を改められた様子でした。フィールドワークの醍醐味である「現場から物事を考えること」――これを実践できるように、今回の見学を今後の調査に生かして欲しいと思います。
 コロナ禍のなか、見学をお引き受けいただいた守山駐屯地および愛知地方協力本部のみなさまに、この場を借りて改めて厚くお礼申し上げます。

航空自衛隊小牧基地の見学(12月14日)

2021/02/10

 12月14日(月)、航空自衛隊小牧基地(小牧市)の見学を実施しました。受付の後、まず構内をバスで1周移動しながら、各施設の説明を受けました。移動用バスの座席にはすべてビニールシートが掛けられており、自衛隊の新型コロナ感染防止に対する意識の高さがうかがえます。基地内には業務に必要な施設のほか、宿舎やトレーニング施設なども備えられており、非常時でも基地内で生活が完結できるようになっているそうです。滑走路に出る際には、金属片などをまき散らさないように毎回タイヤをチェックされていたのが印象的でした。
 次に第1輸送航空隊のC-130Hが整備されている様子を見学させていただきました。同機は国内輸送のみならず、PKO活動などの国際平和協力業務でも用いられている輸送機です。現在の機体はすでに30年物であること、オーバーホール作業は川崎重工業で行なわれることなどをうかがいました。その後、小牧基地の資料館を見学し、戦前の陸軍飛行場から戦後の航空自衛隊基地に至るまでの歴史を学びました。さらに今回は、小牧基地の管制塔に立ち入らせていただきました。離着陸を制御する重要施設であり、大変貴重な経験となりました。最期に、基地内にあるコンビニ(ファミリーマート)に寄らせていただきました。
 コロナ禍が続くなか、見学にご尽力いただいた小牧基地および愛知地方協力本部のみなさまに、この場を借りて改めて厚くお礼申し上げます。

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