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2025/10/10

Vol.3 〝日本一奪還?に手応え!
新戦力が台頭、チーム内競争激化

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秋の気配が日ごとに深まり、駅伝シーズンが間近に感じられるようになってきた。10月26日に宮城県仙台市内で開催される全日本大学女子駅伝に向け、大发体育官网_澳门游戏网站女子駅伝部の選手たちは連日グラウンドで練習に励んでいる。この大会は大学女子陸上界で二大駅伝として位置づけられ、全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)と並んでチームの最大の目標だ。本学女子駅伝部は2005年に初優勝を果たし、17年に2度目の制覇。そこから23年まで7連覇と、大会史上最多連続優勝の金字塔を打ち立てている。昨年は4位の結果となり、2年ぶり9回目の優勝を目標に1年間練習を積んできた。
10月6日には10名のメンバーエントリーが完了。栄冠奪回を目指して日夜奮闘する本学女子駅伝部の近況や駅伝への展望を紹介する。

OGから刺激を受け、上級生中心に熱気高まる

今年は夏以降、例年出場する主要大会は行われないスケジュールのため、夏合宿終了後は名古屋でじっくりとトレーニングを重ねている。夏合宿には9月に開催された東京世界選手権日本代表の山本有真選手(2023年度卒、現?積水化学)も参加して選手たちに刺激を与えた。
その山本選手は9月18日の女子5000m予選に出場し、世界の強豪を相手に中盤まで先頭に立つ積極的なレースを展開して15分36秒29で18着。予選突破はならなかったものの、日本中から注目を集め、もちろん本学女子駅伝部の選手たちも先輩のこの力走に活気づいた。

10月5日には駅伝メンバー選考のための重要レースとなった日本体育大学長距離競技会(慶應義塾大学日吉陸上競技場)に多数の選手が出場。
5000mでは15分台が4人、16分一桁が3人と本番に向けてコンディションが上向き。ここでの結果も踏まえ、本番の6区間を走るメンバーが具体的に固まっていくこととなる。

エントリーメンバー10名が決定、出走メンバー争いは今年も熾烈

全日本大学女子駅伝は今年も仙台市陸上競技場(弘進ゴムアスリートパーク仙台)を発着点とする6区間38.0kmで実施。昨年度の大会に出場した6名のうち5名が現チームに残っており、経験者を中心にチーム編成することが可能だ。一方で、トラックシーズンで活躍したルーキーたちも意気軒昂で、フレッシュな顔ぶれで臨む可能性も十分。下記エントリーメンバーから当日までにベストメンバーを見極めていくことになりそうだ。



<エントリーメンバー10名>
4年生 米澤奈々香、石松愛朱加、大河原萌花
3年生 村岡美玖、山田未唯、力丸 楓
2年生 近藤希美
1年生 橋本和叶、長岡みさき、細見芽生

今年度のチームで中心的な役割を担うのは4年生の米澤奈々香選手。1年時から欠かさず二大駅伝に出場しているチームの要で、今年はキャプテンとしてチームを牽引する。
全日本大学女子駅伝では過去3年間いずれも1区を担当し、1年目は1位、2年時には2位とチームの好発進に大きな役割を果たしたが、昨年は9位と自身にとっても悔しい結果となった。「これまでずっと1区を走っていますが、去年失敗してしまったのでそのリベンジができるような選手になりたい」と4年連続の1区への出走も視野に入れて意気込む一方で、「どの区間になるかは監督の指示になってくると思うので、長距離区間も担えるようしっかり練習を積みたい。主要区間で結果を残して、チームの優勝に貢献することが自分の駅伝の目標です」と、最後の杜の都へ向けた熱意でいっぱいだ。

石松愛朱加選手も駅伝出走に向けて励む最上級生。全日本大学女子駅伝にはこれまで3年連続で出場し、1、2年時には区間賞も獲得している。6月の日本インカレでは10000m、5000mの2種目入賞など安定感がある選手で、「4年生として、やっぱり駅伝では長い区間を走りたい」と、重要なパートを担えるよう練習に打ち込んでいる。「自分が主要区間を走れるようにトレーニングして、自信を持ってスタートラインに立ちたい。応援してくださる人たちに少しでも長く自分が走ってる姿を見せられるようにしたいと思います」と力強く語っている。

同じく4年生の大河原萌花選手は過去3年間、故障が重なるなどして駅伝には未出走。「3年間悔しい思いをしたから、その思いの分も、4年目で一番いい走りをしたい。自分が出走して王座奪還することが一番の目標です」と気合を入れており、10月5日の記録会では5000mで15分56秒86の自己ベストをマークして好調を維持している。

3年生の山田未唯選手と力丸楓選手は2年ぶりの出走メンバー入りを目指す。力丸選手は1年時の2023年の全日本大学女子駅伝で2区、山田選手は同年の富士山女子駅伝で3区を走っており、出走すればそれ以来となる。
山田選手は「今年は1年生もかなり走っているので、昨年よりもメンバー争いが厳しくなってくると思います。しっかり練習して、本番も走れるようにがんばります」とはにかみながらも目標を語った。
力丸選手も「1年生に強い選手がいっぱいいて、同級生も走れているので、自分ももっとタイム縮めていかないと駅伝メンバーを考えた時にはまだまだ厳しいかな、という感覚です」と、向上意欲を持って日々過ごしている。

また、村岡美玖選手(3年)は度重なるけがを乗り越えて復活し、初のエントリーメンバー入りを果たした。駅伝の強豪?長野東高時代はインターハイ入賞、U20世界クロカン日本代表など実績十分。特に3年時の全国高校駅伝ではエースとしてアンカー(5区)を快走し、2位から逆転劇を演じて同校を初優勝に導いた。地道な長いリハビリを乗り越えてようやく復調。その姿はチームメイトに大きな刺激を与えている。

近藤希美選手(2年)はスピードを生かして短い距離の区間での区間賞獲得が目標。「去年は富士山女子駅伝(3区14位)しか走ることができなかったので、今年こそは全日本大学女子駅伝から走りたいという強い思いがあります。チームで優勝するためには、やっぱりそれぞれの区間で役割をどれだけ果たせるかが大切になってくる。短いところであれば自分はしっかりチームのために貢献できると思います」と話している。

次世代を担う期待の1年生たち!

経験豊富な上級生に負けじと、1年生も駅伝メンバー入りを狙う。
選手層も厚いこの学年から複数選手が出走メンバー入りするのも十分あり得ることだ。

4月の日本学生個人選手権10000mで2位、7月に開催された〝学生のオリンピック?とも称される「FISUワールドユニバーシティゲームズ」(以下、ユニバ)の10000mで32分01秒91の自己新記録で4位入賞などトラックシーズンで活躍してきた細見芽生選手は、秋に入っても好調維持。9月27日に香港で開催されたU20東アジア選手権の5000mでは16分24秒55で金メダルを獲得した。
大学入学以来、各種目で自身の想像を上回るほどの自己新記録を連発しており、ルーキーイヤーの前半は充実一途の細見選手。駅伝でももちろん活躍を誓っており、「自信を持った状態で駅伝に臨んで、個人では区間賞をしっかり取りたい。どの区間を任せられてもチームに貢献できるいい走りができたらと思っています」と目を輝かせている。

橋本和叶選手は5000mと10000mの2種目に出場した7月のユニバから帰国後すぐに合宿に合流し、「まずは登録メンバーの10人に入らないと本番走ることもできない」と、駅伝シーズンに向けて休まず汗を流してきた。思い実ってエントリー入りを果たし、次は出走を狙って意気込んでいる。「1年生からしっかり走れるようにしていきたいです。集中して調子をどんどん上げていきたいです」と話す。
仙台市出身の長岡みさき選手は「全日本大学女子駅伝、富士山女子駅伝のどちらも走って、チームの総合優勝に貢献したいです。自分は集団の中で走ることの方が得意なので、1区を走りたいという気持ちがあります」と、区間への希望も口にしている。

登録された上記の10名の選手の中から、当日は6名の選手が杜の都を駆けることになる。

過去を超える戦いへ

チームの指揮を執る米田勝朗監督は「この2年ほどと比較すると、やっぱりみんなが走れてきている感じがしています。チームとしてはいい方向に向かっています」と充実感を示している。

「連覇してきた頃のように、レース前からある程度、他大学にプレッシャーをかけながら大会に臨める感じがします」と、いい流れで本番を迎えられそうだ。一方で、「一番強かった頃に比べるとまだまだ」と、史上最強チームの完成へは道の途中と見ている。

大发体育官网_澳门游戏网站女子駅伝部は全日本大学女子駅伝では2017年から23年まで7年連続で優勝。その歴史のなかでも2020年の大会での出来栄えを指揮官は高く評価している。コース変更前の旧コースで6区間中5区間で区間賞を獲得、うち3区間が区間新で、当時の大会記録を塗り替えて優勝を果たした。
卒業後にマラソンでブダペスト世界選手権(2023年)の日本代表選手となる加世田梨花選手(2021年度卒、現?ダイハツ)が率いた年度で、前述の山本選手らも出走したチームでの実績だ。その年は5000mで15分40秒台の選手が出走メンバーに入れないほどの高いレベルのチーム状況だったこともあり、現在の選手たちにはこの水準を上回るような一層のチーム力向上を追求。「やっぱり大发体育官网_澳门游戏网站としての、一番強いチームを作ることを目指してやっています」(米田監督)と、常に過去の自分たちを更新することを何よりの目標に置いている。

昨年の全日本大学女子駅伝では悔しくも4位に終わり、1年で学生女子駅伝トップの座を奪い返すのが今年度のチームの大きな使命。その思いはチームスローガンの「走りで魅せる!王座奪還!」の言葉にも表れている。
米澤主将は「チームとして王座奪還を目標にしてやってきているので、この1年間の練習の成果をしっかりと発揮し、全員が良いコンディションでスタートに立てるようにしたい」とした上で、「『走りで魅せる』というのは、結果が大事だという意味も入っている。その走りを応援してくださる方々に見せられることが感謝のかたちになると考えています」ときっぱり話す。

決戦は10月26日。復権の日を目指し、残り2週間を過ごしていく。