2023/05/26
都市情報学部 都市情報学科 2年 井上創太(いのうえそうた)さん
子どもたちのキラキラ輝く笑顔を見るのが大好きという井上さん。子ども向けイベントに10年間携わってきたことから、将来の道が少しずつ具体的になってきました。
井上さんが力を注ぐ、世界中で行われている子どもイベントとはどのようなもので、
運営側として活躍する井上さんはそこで何を考え学んできたのかを語ってもらいました。
A
日進市と小牧市で開催されている「子どものまち」というイベントの企画運営を行っています。どちらも年に一度開催しており、地元の小学1年生から中学3年生までの子どもたちが参加できるイベントです。このイベントでは“子どもたちがまちを創る”というコンセプトのもと、まちに雑貨屋や銀行、工房などが並び、子どもたちが好きな仕事を選んで働くことができます。子どもたちはその対価として子どものまちでだけ使える通貨をもらい、自由に使うことができます。店舗を出すのも入場できるのも子どものみ。親は入ることができません。私は、日進市では市が立ち上げた一般社団法人のもとで活動し、小牧市では民間のNPO法人内でのプロジェクトスタッフとして活動しています。
A
母が「広報なごや」で子ども実行委員の募集を見つけ、参加してみたら?と勧められたのが小学5年生の時でした。その時は名古屋市内の各小学校から40人ほどの小学生が集合して、どんな店を出すか、どんなものを売るかなどを皆で話し合いました。夏休みから月一回の定例会議が開かれ、当時私は鉄道が好きでしたので「鉄道館」を開きたいと提案。そこでは自分で撮った鉄道写真や鉄道に関するグッズを作成して販売しました。この活動を通してパソコンのスキルを習得できたことは、その後にも大いに役立ったと感じています。運営側に回ったのは中学1年から。思い返せばこの活動を始めて10年になります。
A
子どもは「大人がいない空間でやりたいことを自由にできる」という環境に解放感とワクワクを感じます。私は、そんな子どもたちの夢を実現するお手伝いができる点に魅力を感じています。どうしたらお客様に商品を買ってもらえるか、喜んでもらえるかを子どもたち自身で考え実現しようと一生懸命アクションします。子どものまちではこういった学校の授業では学べないことを経験することができます。自分だけの自由な発想でやりたいことに挑戦でき、成功もしくは失敗する。これが経験になります。ここでは独自通貨でやり取りするので、売れなくても失敗しても構わないわけです。そしてここで経験した仮想の社会での成功も失敗も、子どもたちが今後社会に出た際に大いに役立つと私は感じています。また、自分の学校だけでなく、学校の枠を越えた新しい友人ができます。これは運営側になってからも同じで、運営者が集まり話し合う「こどものまちサミット」には全国から参加者が集まり、たくさんの仲間ができました。
A
子どもたちのやりたい!を叶えるために、現実的に難しい課題をどう解決するかを一緒に考えることが大変ですね。とはいえこの過程がとても大事で、“できない”という固定概念をいかに“できる“と思わせられるように工夫するか。発想を転換することを自分でも考え、子どもたちと関わっています。
A
10年この活動を継続してみて、人が集まり、そして集まった人たちが喜ぶ顔を見ることを仕事にしたいという思いが強くなりました。要するに裏方仕事ですね。「子どものまち」は、学校とは違うコミュニケーションの場です。学校ではないからこそできる楽しさや喜びを子どもたちに感じてもらえることが嬉しいんです。
そして運営に関しては、1人でやるのではなく仲間と一緒に行動することで考え方の幅も行動範囲も広がることを実感しています。同じ志を持った仲間と、人が楽しいと思える場を作ることから手がけていくような仕事がしたいと思うようになりました。
A
企業内の学生運営部門として、学生団体の活動のサポートやイベントの企画運営、行政案件の仕事などに携わっています。また別の学生団体では、高校生が主催するイベントのサポートなども行っています。人が集う場づくりですね。
A
実は、入学の段階では何がやりたいかが明確に決まっていなかったんです。まちづくりや教育には興味があったのですが、1つの分野に絞り切ることができなかったので、幅広い分野で学ぶことができる都市情報学部を選びました。これから研究室を決めるのですが、これまでやってきたこととは全く異なる研究をやってみてもいいかもしれないという思いもあります。ただ、今後大学でどのような研究をするにせよ、今の「子どものまち」の活動は継続していくつもりです。
A
今受けている教職の講義がとてもおもしろいことですね。ワークショップを行うなど、とても実践的な内容で興味が深まっていきます。また、月曜日の6限目は特別支援学級に関する講義で特に興味深いです。
A
実は「子どものまち」の発祥はドイツのミュンヘンなんです。本場でどのようにやっているのか自分の目で確かめに行きたいと思っています。その先、将来的には子どもと何らかの関わりがある仕事に就きたいと思っています。いざという時に選択肢が増えるように、現在教員免許取得を目指して教職課程の授業を受けています。また、いずれコミュニティを立ち上げたいと思っていますので、コミュニティマネージャーの資格取得のための学校にも通っています。私が立ち上げたコミュニティで、集ってくれた人の人生が変わるきっかけを作り続けていくことが、私自身の人生の目標です。
母の勧めで、幼い頃より工作教室、卓球、エレクトーンなど多くの習いごとに励んでいた。一方、カメラ好き、旅行好きの父の影響で写真を撮る旅にも出かけていた。愛知県名古屋市出身。父は大发体育官网_澳门游戏网站の卒業生。
COPYRIGHT ? MEIJO UNIVERSITY, ALL RIGHTS RESERVED.