大橋幸輝さん（薬学部薬学科6年 病院薬学研究室）

皮膚疾患患者における抗ヒスタミン薬服用による精神運動機能試験を用いたインペアード?パフォーマンスへの影響

大橋幸輝君は、アレルギー疾患などで汎用される抗ヒスタミン薬の使用で問題となる中枢抑制作用（インペアード?パフォーマンス、気づきにくい能力の低下：以下IP）について、これまで客観的な評価方法が確立していないことから、新たに開発したタブレット型端末を用いた精神運動機能試験を実施し、皮膚疾患患者を対象にIPについて検討しました。その結果、IPは、眠気や自覚できる注意力?集中力の低下と関係なく独立して発現する新たな知見を見い出し、精神運動機能試験を用いることで、抗ヒスタミン薬による中枢抑制作用の自覚の有無に関わらずIPを顕在化できる可能性を示唆しました。本研究で得られた知見は、臨床現場で、抗ヒスタミン薬の使用で問題となるIPへの注意喚起に大いに貢献するものと考えられます。