特設サイト第80回 八事キャンパスの薬用植物 ~2021春~

愛知県下に発出されていた緊急事態宣言も解除され、講義も原則遠隔授業から対面授業へと戻り、キャンパスに活気が戻ってきました。昨年も同じ時期に、八事キャンパスの薬用植物の話題を提供しましたので、本年もまたいくつかご紹介します。

トウキ

トウキ

例年、ゴールデンウイーク前にはボタンが大輪の花を咲かせ、連休が明けるころにはシャクヤクが眩いばかりに白い花を見せてくれますが、今年もさらにたくさんの花をつけました。ベンゼン池では、去年と同じく、コウホネが黄色い花をつぎつぎと水面から出しています。
一方で、今年はなぜだかハッカやヨモギの元気がなく、そろそろ全面的に土を入れ替えないといけないかと心配しているところです。

そんな中、今年はトウキが元気に育ち、可憐な花を長く楽しませてくれています。トウキのようなセリ科植物の花は、個々の花が散らばるように集まった散形花序が複数集まった「複散形花序」というつき方をします。ボタンやシャクヤクの花と比べると地味な印象ですが、少しずつ時期がずれて自然なグラデーションとなった姿は見事でした。今は盛りを過ぎていますが、日々楽しませてもらえましたので、写真で共有します。昨年の秋には、キアゲハの幼虫が大量に発生して、皆を驚かせたものでしたが、さて今年はどうなりますやら。

トウキ

トウキ

満開のトウキ

満開のトウキ

トウキ 「複散形花序」というつき方

トウキ 「複散形花序」というつき方

トウキとキアゲハの幼虫(2020年秋)

トウキとキアゲハの幼虫(2020年秋)

また、今年はうれしいニュースもありました。今のように区画を作り、池の中も含めて25種の植物を植える前には、新1号館の前にプランターを設置して、いろいろな薬用植物を植えていた時期があります。そのときに植えていたアケビを地植えにして、もう何年か経つのですが、はじめて実がなりました。今のところ、わずかに一つ確認されただけですが、来年からが楽しみです。

新型コロナウイルス感染症の影響はまだまだ続いていますが、日々の営みはできるかぎり変わらずに続けなくてはなりません。植物をはじめ、季節の移ろいを楽しむことも忘れずにいたいと思います。

追伸、今年も梅シロップをつくりました(第3回「夏の準備」を参照)。年に一度の機会です。毎年同じものができるか、それともよりよいものができるかを楽しみにしています。皆さんはいかがでしょうか。

梅シロップ

梅シロップ

梅シロップ出来上がり

梅シロップ出来上がり

(2021年6月25日)

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