トップページ/ニュース 実践スポーツ医科学研究会が報告会 柔道の野村忠宏さんらが発表
選手のパフォーマンスを科学的に検証
- 野村さんの報告にコメントする梅田孝教授
- 報告する野村忠宏さん
- 質問を聞く夏目彩佳さん
- 報告をする成瀬真希さん
女子駅伝部の勝因も分析
- 報告会に参加した女子駅伝部員
- 問いかけに答える髙松智美ムセンビさん
総合研究所?スポーツ医科学研究センターに併設された「実践スポーツ医科学研究会」の第4回研究報告会が3月14日、八事キャンパス新3号館で開かれ、女子駅伝部員やオリンピック柔道金メダリストら約60人が出席しました。
同研究会は、トップレベルの競技者の筋疲労や免疫疲労を血液の成分分析を通して科学的に考察しています。
今回は、まず、オリンピック男子柔道3連覇の野村忠宏さん(ミキハウス、医学博士)が「強化合宿中のL-グルタミンの摂取が柔道選手の筋組織、好中球機能に及ぼす影響について」の題で成果を報告しました。
研究会代表の梅田孝薬学部教授の研究室に所属する夏目彩佳さん(5年)と成瀬真希さん(5年)もそれぞれ「本学バレーボール選手で実施された強化合宿の目標と達成に対する評価と改善」、「本学女子駅伝部の全日本大学女子駅伝対校選手権大会に向けての強化、調整の適正について」の題で発表しました。
夏目さんは、選手を心身ともに疲労困憊(こんぱい)にまで追い込み、体力?技術の向上を目指す強化合宿の効果を、血液中のCK値という酵素の値で測りました。バレーボール部選手を対象に調査した結果、12人中11人のCK値が上昇し、「追い込む」ことができたと結論付けました。
成瀬さんは、女子駅伝部が2017年10月29日の全日本大学女子駅伝対校選手権大会(杜の都駅伝)を12年ぶりに制した際のコンディションづくりについて検討。通常期→強化期→調整期を適正に設けてベストのコンディションで大会に臨めたことが優勝の一因であることを、定期的なメディカルチェックのデータを基に科学的に解説しました。
オリンピック金メダリストら豪華な顔ぶれ
- バレーボール部のケースについて話す金子美由紀准教授
- 問題提起する古賀稔彦さん
質疑応答の後は、オリンピック男子柔道金メダリストの古賀稔彦さん(IPU環太平洋大学教授、医学博士)が「朝練の実施状況とその是非」について問題提起して総合討論に移りました。女子駅伝部の主力選手、髙松智美ムセンビさん(外国語学部1年)やバレーボール部監督の金子美由紀薬学部准教授、オリンピック女子柔道金メダリストの谷本歩実さん(コマツ女子柔道部助監督、医学博士)らが意見や感想を述べ、活発な議論が繰り広げられました。