トップページ/ニュース 薬学部同窓会主催の第1回WEB講演会で神野透人教授が講演
独自の新型コロナウイルス変異株識別法で全国的に注目集める
WEB講演会を終えた神野透人教授(後列左から4人目)、丹下富博薬学部同窓会長(同5人目)ら
「4人のこびと達」の(左から)岡本誉士典准教授、神野透人教授、森葉子さん、青木明助教
薬学部同窓会は7月31日、同会主催の第1回WEB講演会をZoomを使って開催しました。新型コロナウイルスのPCR検査で変異株かどうかを簡単、迅速に識別する方法を開発した薬学部衛生化学研究室の神野透人教授が講師を務めました。
高分解能融解曲線(HRM)分析法と呼ぶこの識別法は高く評価され、全国的に注目を集める神野教授の話を聞こうと、各地の同窓生200人がオンラインで参加しました。
演題は「COVID-19:名古屋コーチンと4人のこびと達の物語」。神野教授の識別法は、名古屋コーチンなどの地鶏やニワトリのブロイラーを遺伝子で識別する手法を応用しました。この手法は薬学部生の実習で教えています。
新型コロナウイルスの変異株に対しては、通常のPCR装置で増幅させた同ウイルスの遺伝子に、蛍光試薬を加えて徐々に加熱。遺伝子配列の違いによって蛍光が弱くなる温度に差が出る性質を利用して、デルタ株(旧インド株)などを簡単、迅速に識別できます。
講演では、識別法の原理や効果を説明。感染力が高い変異株が世界的に蔓延しているため「次はどんな変異株が来るか。私たちの識別法は、その水際対策にも有効」と強調しました。
なお、演題の「4人のこびと達」とは、衛生化学研究室の神野教授、岡本誉士典准教授、青木明助教、森葉子さん(大学院薬学研究科薬学専攻博士課程)の4人です。
八事キャンパスのワクチン接種実績報告も
- Zoomで講演する神野透人教授
- 冒頭であいさつする丹下富博会長
神野教授は薬学部長を務め、八事キャンパスでの新型コロナウイルスワクチン職域接種(大学拠点接種)を推進しています。他会場での接種者も含めた薬学部生らの第1回接種率が88%と高率になったことも報告しました。