在学生?教職員/ニュース 技能五輪全国大会に愛知総合工科高校専攻科の山口竣矢さんが出場
企業の熟練技能者に交じって長時間の競技 指導者は「大健闘」と評価
本学が指定管理者を務める愛知総合工科高校専攻科の山口竣矢さん(生産システムコース2年)が、第59回技能五輪全国大会に出場し、企業の熟練技能者たちに交じって特訓の成果を発揮しました。
同大会は厚生労働省などが主催し、12月17?20日、東京ビッグサイトなどで開催され、山口さんが挑んだ「機械組立て」職種は18日に東京ビッグサイトで行われました。
山口さんは「職人目線で次世代のクルマを創りたい」という夢を描いています。同五輪には自ら出場を志し、2020年10月から、専攻科専門科目指導者の田中昭夫先生らから競技の傾向と対策などを伝授されました。愛知県予選で企業の技能者とともに競い、全国大会出場を勝ち取りました。
自らも同五輪出場歴があり、トヨタ自動車で人材育成にあたった田中先生によると、同五輪の機械組立ては非常にレベルが高く、高校生や専攻科生が全国大会に出場するのは珍しいといいます。山口さんは朝や放課後、土曜日に特訓を受け、全国大会には、手になじんだ「マイやすり」を持ち込み、手際よくできるように改善した作業台で万力に向かい、黙々と競技に取り組みました。
機械組立ては、図面をもとに金属部品を高い精度で加工し、工作機械として稼働するように組立て調整を行う競技です。ミクロンレベルの正確さはもちろん、スピードも求められます。山口さんは6時間40分に及ぶ競技時間内で全作業を終え、結果は振るわなかったものの、田中先生は「今までで一番よかった。大健闘」とねぎらいました。
山口さん「自分のもっているものを無心で出しきった」
初めて視察に訪れた専攻科庶務統括者の西村亮さんは「大きな目標に向かってあきらめず、ただひたすらに努力し、最後までやり抜くことが山口君には根付いている。生徒のやる気を引き出し、伴走しながら全国大会出場まで導いた専攻科の先生たちには本当に頭が下がる。企業の求めている技術?技能に対応した教育。これこそ実学教育の本質だと感じた」としきりに感動していました。
パナソニック、デンソー、豊田自動織機など大企業の技能者ら34人の選手と競った一日。山口さんは「手仕上げの高い技術に近づけるように、頼れるのは自分だけという気持ちで頑張った。訓練の土台の上にあった一日だった。自分のもっているものを無心で出しきった」と達成感を語りました。卒業後はトヨタ自動車に就職する予定です。
6時間40分 高い精度競う
- 応援の寄せ書きも
- 撮影される山口さん
- 競技会場
- 左の部品を右のように加工する