在学生?教職員/ニュース 建築学科の谷田研究室がタイル?ラボのブースデザインに向けキックオフ
理工学部建築学科の谷田真准教授の研究室が7月9日、岐阜県東濃エリアのタイル産地をめぐるフィールドツアー&ワークを実施しました。この取り組みは、研究室の学生たちがタイル関連企業や多治見市モザイクタイルミュージアムと連携し、建材のひとつであるタイルを探求する場(タイル?ラボ)をデザインするプロジェクトです。そのキックオフ企画として、修士1年から学部3年生まで27名のゼミ生たちが参加し、1日かけてタイルを体感してきました。
卒業生の取り組みが現役生に受け継がれる
研究室と10年以上にわたり産学連携事業に取り組む株式会社谷口製陶所(多治見市のタイルメーカー)では、谷口英二朗社長のガイドにより、卒業生がデザインに関わったショールームの他、2ヶ所の生産現場を見学しました。ショールームでは、卒業生との協働で生まれたタイルや空間を現役生が共有。また工場では、巨大なプレス機や長く伸びたトンネル窯を見学。土を練り上げ成形する職人技に触れ、多様なタイル面状を生み出す製法も学びました。
- 谷口英二朗社長によるガイダンス
- 土を練り上げ成形する職人技に触れる
タイル産地の成り立ちを学び メーカーと商社の違いを理解する
同じく研究室と長年関わりのある長江陶業株式会社(多治見市のタイル商社)では、虎澤範宜社長からこの地がなぜタイル産地として発展してきたのか説明を受けるとともに、メーカーと商社との役割の違いや業界を取り巻く現状に関して理解を深めました。学生たちは、タイルの種類の豊富さを知るとともに、新たな商品開発へのチャレンジや可能性など未来に向けたアイデアに関心を示していました。
- 虎澤範宜社長からタイル産地としての成り立ちを聞く
- 商品開発へのチャレンジに関心を寄せる
フロッタージュで多種多様なタイルの特徴を採取
今回のプロジェクトテーマは「タイル面状の多様性からの探求」です。そこで、長江陶業株式会社内におよそ50シートの各種タイルを並べていただき、皆で模様を写し取る「フロッタージュ」に取り組みました。学生たちは、それぞれ気になったタイルを手に取り、ペーパーと鉛筆でタイル表面の凹凸をトレースし、その特徴を顕在化。そこで感じた感覚をオノマトペで定着させました。
- 面状が気になるタイルを探る
- 皆でフロッタージュを開始
- ペーパーと鉛筆でタイル表面の凸凹をトレース
- タイル面状の特徴が顕在化
モザイクタイルミュージアムでタイル?ラボを想像する
- 多治見市モザイクタイルミュージアム前で
最後に多治見市モザイクタイルミュージアムに立ち寄り、施設全体のガイダンスを受けるとともに、タイル?ラボの設置場所を確認しました。学生たちは、今回のフィールドツアー&ワークで収穫できた知見を踏まえ、年末に向けて具体的なブースデザインの検討を進める予定です。ご期待ください。