在学生?教職員/ニュース 愛知総合工科高等学校専攻科の学生が24時間テレビの募金箱を製作
完成まで約1カ月半かけた力作
本学が指定管理法人となっている愛知県立愛知総合工科高等学校専攻科(名古屋市千種区)の学生たちが、日本テレビ系全国ネット(中京テレビ)恒例の「24時間テレビ」の企画でロボット制御技術を活用した募金箱を製作。放送本番の8月27、28日の2日間、名古屋市港区のイオンモール名古屋茶屋に「ロボット募金箱」を設置して、募金活動に協力しました。
「学生たちが手作りした募金箱を使いたい」との中京テレビからの依頼による募金箱製作は、学生たちのものづくりの知識や技術の向上を図るとともに、社会貢献の一環で取り組みました。専攻科2年の総合実習の授業を活用して、「デンソー先端ロボット制御技術の研究と実践」班が担当。先端技術システム科エネルギー産業コース2年の田村眞之介さんと坂野悠太さんが、株式会社デンソーウェーブの技術協力も受けながら約1カ月間半をかけて製作しました。
ロボット制御技術を活用 硬貨を自動で判別
ロボット募金箱は、A、B二つのロボットとその間をつなぐベルトコンベア、硬貨の種類ごとに分かれた募金箱で構成されており、募金者がロボットAの木のスプーンに硬貨を入れると、ロボットAがスプーンを傾け、コンベア上に硬貨を置きます。すると、コンベアが動いて近くまで運ばれた硬貨を、ロボットBがアームでつかみながらどの硬貨かを選別し、種類別の募金箱に入れるという仕組みです。二つのロボットは通信制御によりお互いの動作が分かっており、これを利用してロボットAがスプーンを傾けてから一定時間が経過した後にロボットBが硬貨を取りにいくようにプログラムを組んでいます。
- ロボットA
- ロボットB
募金活動にも協力 子どもたちに大人気
イオンモール名古屋茶屋では田村さんと指導教員の髙栁洋一さんらが2日間、ロボット募金箱の動きを見守ったり、興味深そうに募金箱をのぞき込む子どもらにメカニズムを説明したりしながら、次々と訪れて募金する買い物客や家族連れらに笑顔で「ご協力ありがとうございます」などと声を掛けていました。
田村さんは募金箱作りについて「大きさの差が小さい五円玉と百円玉を判別できるようにするのに苦労しました」と振り返り、「自分たちの研究が幅広い分野で活用できることが分かりました」と話していました。髙栁さんは「一から企画して製作し、管理?運営まで担ったのは貴重な経験。今後の学習に生かしてもらえれば」と期待していました。