トップページ/ニュース 最新の超音波技術を用いた英語発音研究の特別講義を実施 ‐日本人が苦手なrとlの発音の謎を可視化‐
- 学生と意見を交える長峯氏
10月28日に英語音声学(1年生開講科目/西尾由里教授)において、ランカスター大学大学院(イギリス)の長峯貴幸氏を招いて、最新の超音波技術を用いた英語発音研究の特別講義を実施しました。
長峯氏は、超音波の分野で世界的なリーディング大学であるランカスター大学で英語発音における唇や舌の動きの研究を行っており、本学部の西尾教授とも共同研究も行っています。また、長峯氏は本学部の藤原教授の前任校での指導学生でもあります。
英語で行われた特別講義は、アクティブラーニング形式で展開され、学生たちは実際に「い」「う」「あ」を発音して音や口と舌の動きを確認したえうえで、超音波技術(エコー)を用いて実際の舌の動きをリアルタイムで見ました。それをテキストや最新研究の事例を用いて原理を確認することで理解を確かなものにしていました。
受講学生からも「日本語の“ら行”は英語の“r”と“l”のどちらなのか?」の質問があり、長峯氏がそれに対してエコーで実演し専門的な見解とともに学生へ教授する場面もありました。このように見えない音声がどのように作り出されるかというプロセスを可視化することにより、学生たちには非常に興味深い学びの時間になりました。
- 発声の原理について解説する長峯氏
- 日本語のら行と英語のrとlの舌の動きをエコー映像で確認する学生ら
※西尾研究室
音声学と第二言語習得を専門領域とした研究室。「音声の可視化」も研究テーマの1つにしており、英語音声の習得に関してICTを使った最新の科学的手法を取り入れるなど、音声の実態に迫る研究を行っています。西尾教授は、超音波を使った研究で科研費も獲得しており、研究成果は音声学の授業等に積極的に取り入れていく予定です。
- 西尾教授による解説もすべて英語で行われます
- 講義では常に小グループでのディスカッションを行います