在学生?教職員/ニュース 第8回実践スポーツ医科学研究会を八事キャンパスで開催
五輪メダリストや各地の大学のスポーツ指導者、女子駅伝部員ら約60人が聴講
本学薬学部の梅田孝教授(健康?スポーツ科学)が代表世話人を務める「実践スポーツ医科学研究会」が3月10日、八事キャンパス新3号館で開催されました。女性アスリートの健康管理やトレーニングなどに関する4題の研究発表があり、柔道のオリンピック金メダリストや全国の大学のスポーツ指導者、学生ら約60人が聴講しました。
研究会は2015年に本学総合研究所?スポーツ医科学研究センターが開設されたのに併せて設立されました。以来、会員や関係者が一堂に集い、スポーツ医科学の研究や活動実践例などを発表、紹介して選手の育成や強化、健康管理などスポーツの現場にどう活かし、応用していくかを議論する目的で毎年開催し、今回で8回目となります。
女性アスリートの健康管理やトレーニングに関する研究4題を発表
- 研究発表の様子
- 活発に質疑応答
今年は、京都産業大学現代社会学部の吉岡美子教授が「女性アスリートの食物摂取状況の現状と課題~柔道選手と長距離女子~」、いずれも本学薬学部5年の横山明里さんが「女子器械体操選手における練習による筋の変性?損傷が免疫機能に及ぼす影響について」、平松美咲さんが「大学女子駅伝選手を対象とした高地トレーニング後の低酸素室入室の効果」、工藤優太さんが「大学女子バレーボール選手の練習による身体的コンディションの変化について」のテーマで研究発表しました。
このうち、吉岡教授と平松さんが本学女子駅伝部の部員ら女子長距離選手を対象にした調査結果をもとに考察した結果を発表。吉岡教授は「女子長距離選手の体重管理は極端な食事制限を行うのではなく、活動量に合わせたバランスの良い食物摂取が重要」と指摘しました。また、平松さんは「高地トレーニング後に低酸素室に入れば、試合までのコンディショニングに有効」としたうえで「低酸素環境への適応は個人差があり、選手ごとに酸素濃度や滞在時間などを調整する必要がある」と今後の課題を挙げました。
- 発表する京都産業大学の吉岡美子教授
- 薬学部の横山明里さん
- 薬学部の平松美咲さん
- 薬学部の工藤優太さん
質疑では豊富な指導経験からさまざまな実例を紹介
この日の研究会には、アテネ、北京両五輪の柔道金メダリストで本学薬学部非常勤講師を務める谷本歩実さんやソウル五輪の柔道銅メダリストの山本洋祐日本体育大学教授と北田典子日本大学スポーツ科学部教授、「体操のお兄さん」の佐藤弘道本学薬学部特任教授らも参加。研究発表後には梅田教授の司会で活発な質疑が行われ、女子駅伝部員も熱心に聞き入ってメモを取っていました。
- 佐藤弘道特任教授も参加
- 最前列で聴講した女子駅伝部員
- アテネ、北京両五輪金メダリストの谷本歩実さん
- ソウル五輪銅メダリストの北田典子日本大学教授