在学生?教職員/ニュース 柔道五輪3連覇の野村忠宏薬学部特任教授が今年度初めての講義
1年次前期開講科目「健康?スポーツ科学理論」を担当
アトランタ、シドニー、アテネオリンピックで史上初の柔道競技3連覇という偉業を成し遂げた本学薬学部の野村忠宏特任教授が6月16日、八事キャンパスで今年度初めての講義に臨みました。担当したのは1年前期開講科目「健康?スポーツ科学理論」で、3限と4限の2コマで合わせて約280人の学生にアスリートと栄養摂取などについて解説しました。
アスリートと栄養摂取などについて解説
- 学生に質問も
- オリンピックの裏話も披露
野村特任教授は梅田孝教授が弘前大学大学院医学研究科社会医学講座在職時代に学位(医学博士)指導を行った教え子で、「強化合宿中のL-グルタミンの摂取が柔道選手の筋組織、好中球機能に及ぼす影響」がテーマの博士論文では、アミノ酸の一種のL-グルタミンが合宿中の選手の体調にどのような影響を与え、どれくらいの効果を及ぼすかを研究しました。
野村特任教授はまず、スポーツ医科学の役割について「オーバートレーニング症候群をいかに予防するかが課題」と提示し、なかでも栄養の大切さを強調。「練習の質や量にあわせて食事の量や内容を決めることが重要」と語り、試合日までや試合当日の食事の方法、さらにはリカバリーのための試合直後の栄養の摂り方なども説明しました。
続いて、弘前大学大学院時代の論文について、研究に取り組むことになった経緯や背景、大学の男子柔道選手を対象に行った調査の方法とその結果の概要を示し、「合宿期における健康管理やコンディショニングにグルタミン摂取が有効となることが示唆された」との結論を紹介しました。
野村特任教授は講義中、現役時代に大けがを負った時の状況や、東京五輪で金メダルに輝いた選手の減量の際の裏話なども披露。最後に学生たちに向かって「アスリートを支える人材になってもらえれば」「いろいろなものに興味を持ち、それに向かってどんどん動いていって、人間としての幅を広げていってください」などと呼び掛けていました。
- 論文作成の助言も
- 恩師の梅田教授と