トップページ/ニュース 障がいのある学生の修学支援の教職員対象研修会を実施
障がい学生支援センターは7月23日、天白キャンパスのレセプションホールで本学教職員を対象に「障がいのある学生の修学支援」の研修を実施し、約60人が参加しました。
2024年4月に改正障害者差別解消法が施行され、障がいのある学生の困難を軽減する「合理的配慮」が私立大学でも義務化。同センターは施行前の今年2月にも研修会を開催し、今回も文部科学省の「障害のある学生の修学支援に関する検討会 第三次まとめ」の委員で、桜花学園大学副学長の柏倉秀克教授(社会福祉学)を講師に迎え、講演会と質疑応答の2部構成で実施しました。
柏倉教授「建設的な対話でしっかり話し合うこと。特に最初が肝心」
- 講演する柏倉教授
- 挨拶する障がい学生支援センター長の宮嶋秀光?人間学部教授
講演会では「改正障害者差別解消法と障害学生支援-合理的配慮にかかる事例検討-」をテーマに、柏倉教授から障がいのある学生が病弱?虚弱、精神障害、発達障害で8割を占める現状、紛争の防止や解決等に関する調整機関の設置が私立大学で遅れていること、「障害のある学生の修学支援に関する検討会 第二次まとめ」で見えた達成状況と課題、第三次まとめの基本的な考え方について解説が行われました。柏倉教授は「国立大は2016年に義務化されており、職員対応要領で罰則規定までできており、私大と大きな差がある。障がい学生支援スタッフの人材配置や学生の理解促進を図る必要がある点など課題は多い」と指摘しました。
また予め参加者から募った質問では、「障がいを理由に授業や課題への配慮の要望に対して、他の学生との不平等な印象は否めない。何をもって合理的配慮と判断すべきか」や「定期試験での時間延長や別室受験の希望学生が増え続けると、対応が困難になる可能性もある。他大学はどう対応しているか」など、直面する具体的な課題の質問が相次いで寄せられ、柏倉教授は質問内容を分解し、1つひとつ丁寧に回答しました。最後に柏倉教授は「建設的な対話で、教員と学生でしっかり話し合うことが大事。特に最初が肝心で、親身になって話を聞くことで解消されるケースも多い」とアドバイスし、締めくくりました。