トップページ/ニュース JST「さくらサイエンスプログラム」で中国から学生らが来学
上海大学と常州工学院大学の物理や材料を学ぶ学生6人と教員2人
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の国際青少年サイエンス交流事業「さくらサイエンスプログラム」で招聘された中国の上海大学と常州工学院大学の学生と教員が、1月16日から22日までの日程で本学を訪問しました。初日の16日に天白キャンパスで歓迎セレモニーや国際交流シンポジウム、飯島澄男終身教授の特別講演などが行われたほか、学生たちは滞在中、実験や試料分析などの実習に取り組みました。
滞在は16~22日 初日には歓迎セレモニーや国際交流シンポジウムを開催
- 歓迎のあいさつをする児玉学部長
- 中国人学生からの質問に答える丸山教授(右)
2014年にスタートした「さくらサイエンスプログラム」は、産学官が連携して短期間、海外の優秀な若者を招き、日本の先端的な科学技術や文化に触れてもらう事業です。今回は本学理工学部応用化学科の丸山隆浩教授が受け入れ責任者を務め、物理や材料を専攻する両大学の学生6人と教員2人が来学しました。
研究実験棟Ⅱで行われた歓迎セレモニーでは、理工学部の児玉哲司学部長が「このプログラムは日本と海外の教育機関の連携と協力を促進することが目的です。プログラムの成功と皆さんの滞在が実り多いものとなることを願います」とあいさつ。本学の応用化学科の学生や大学院生らも加わって記念撮影しました。
国際交流シンポジウムは16日の午前と午後に開催され、午前中は丸山教授が本学のナノマテリアル研究センターの紹介やカーボンナノチューブ(CNT)の研究概要などを解説。午後には本学ポスドク研究員のカマル?シャルマさんと上海大学の学生による発表、常州工学院と本学の学生らが研究成果を発表し合うポスターセッションが行われました。
- 中国人学生による発表
- ポスターセッション
飯島終身教授が特別講義 研究者としての心構えも説く
特別講演で飯島終身教授は、CNTに白色LEDの光を当てると音が出る様子を学生の目の前で実演したほか、CNTの発見に至るまでの研究の歩みやCNTを応用したX線手荷物検査装置などを紹介。最後に、「偶然は準備のできていない人を助けない」とのルイ?パスツールの名言を通して学生たちに研究者としての心構えを説きました。
中国の学生たちは17日以降は、研究実験棟Ⅱの機器分析実験室などで丸山教授らの指導を受けながら、ナノカーボンの複合化実験による試料作製やX線光電子分光による試料の分析などの実習に臨み、20日には上海大学で作製したカーボンナノワイヤーの薄膜試料をラマン分光装置で均一性を評価する実習を行うなど、最先端のナノ材料研究の一端に触れていました。
一行は22日に成果発表の交流会と修了式に臨み、23日に帰国しました。
試料の作製や分析などの実習に取り組み、最先端のナノ材料研究に触れる
- ラマン分光装置を使った実習に臨む中国人学生
- 丸山研究室の学生(左)の説明を聞く中国人学生