理工学部/機械工学科科目 Pick Up
熱力学I(小島先生)
熱力学は、18世紀の産業革命から続く今日の石油?石炭文明を生み出した重要な工学テーマです。また、物理学の普遍的基盤の一つでもあります。エネルギー?環境問題の根本的理解と解決には、熱力学の知識が不可欠です。 熱力学の適用範囲は、力学より広く大きなもので、力学の単なる応用ではありません。また、機械工学だけでなく、化学や物理学においても重要な知見を与えるものです。
本講義では、機械工学(主として熱機関)への応用を前提として、熱力学の法則と基本的概念およびそれらの使い方を習得します。
到達目標
熱力学の基本法則(第1法則と第2法則)を自由に使いこなす能力および可逆過程と不可逆過程の違いを理解します。
流体工学I
流体に関連する現象は日常生活の中でも多く見られますが、工業的にも流れの問題はポンプや水車のような流体機械だけでなく、広範囲の分野で非常に重要です。この科目では、流体の性質と流体運動の基礎を学びますが、これらは流体力学の基礎であり、本講義の単位取得は、これに続く流体関連科目を学ぶための必須条件といえます。また、本講義では主に1次元流れを扱いますが、その応用範囲は広く、実用的価値も高いです。
到達目標
流体の性質と運動の基礎を理解し、FE試験レベルの問題が解ける。
機械加工学
機械加工とは、工作機械を用いて硬く鋭い切れ刃を持った刃物や砥粒により不要部分を削り取り所望の形状を造り出すものづくり手法で、現代の最先端技術である超精密加工にも欠くことができない極めて重要で主要な加工法です。本講義では、超精密から高速?高能 率加工まで、ものづくりの最も主要で重要な加工法としての切削加工および研削加工の諸現象およびその理論的解析結果について理解を深めます。
到達目標
機械加工の基礎を理解すると同時に、実際的な各種ものづくりの手法について工学的にアプローチする解析手法を学び、機械加工に関してFE試験レベルの知識を修得します。
材料力学I
材料力学は材料内部の力の伝わり方と変形の解析をもとに材料の強さを論じる学問であり、機械、構造物、航空機、自動車、船舶などから電子部品までを設計するうえで 必要不可欠な学問です。本講義では、安全性や経済性を両立させ、機械構造物が破損や破壊したりせず過大な変形も生じないように形状寸法を決定するための、材料の強さを反映した強度設計の基礎となる事項について体系的に学びます。
到達目標
材料力学の基本概念と問題解法を理解し、自らFEレベルまでの問題を解くことができる応用力を身に付けます。
機構学
われわれは機械化の進んだ世界に生きています。簡単なものから複雑なものまであります。複雑な機械であっても使っている構成要素は意外と簡素で、簡単な原理で動いています。講義では、機械の定義から始まり、機械を構成している色々な要素の成り立ちや各要素間の運動の仕方、様子について解説します。 世の中には原動機、工作機械、交通機械、ロボット、航空機など沢山の機械がありますが、機構学はこうした機械の設計を進めるうえでとても役に立ちます。
到達目標
機構学は機械を設計あるいは製作するうえでとても重要な学問であって、機構学を学ぶことによって簡単な原理から複雑な機械構造や機構の色々な運動を理解することができるようになる。
機械設計基礎
機械工学科学生の最初の専門科目として、基礎的な設計製図能力の習得を行います。単に2次元の図面表現に留まるのではなく、等測投影図法を取り入れ、2次元表現~3次元の立体表現双方の行き来ができる素養を身につけます。初歩となる本講義では、敢えて手描きによる製図を行っています。産業界ではコンピュータを用いた設計製図(CAD)が普及し、同時に工学教育でもコンピュータのみで製図講義を行う大学が21世紀以降増えました。しかし、このことが災いして、学部課程を卒業した者の製図能力の欠如が産業界などから指摘されてきています。大发体育官网_澳门游戏网站の機械工学科では、これまで一貫して手描きで製図できることが第一歩と捉え、上級学年でのコンピュータを用いた設計製図の科目にわたり、設計教育に力を入れています。
到達目標
設計図面を描けること。および読解できること。
機械設計?製作
設計関連科目の集大成として、設計から組立までを一貫して行い、小型機械を製作するために必要な合理的な方法論と行動を学び、設計した機械の動作実演までのプロセスを体験する。具体的には、多様な分野からのテーマ課題(原則として現実に存在する小型の機械)を、小グループに分かれたチームで、自ら調べ考えながら、要求機能を満たす機構?構造の設計製作を期間内に行う。
到達目標
課題の仕様を明確化し、実施計画を立案でき、課題遂行過程で生じる問題を解決し、設定した仕様?目標を達成できる。