大学概要【2019年度実施分】食料生産を教材とした体験型教育プログラム.-ブドウの周年栽培管理,ワイン醸造そして販売-
農学部
ブドウ栽培から収穫そしてワイン醸造から販売を通して,食料生産と流通を体系的に学び,食の安全安心に携わることの重要性と責任を自ら学ぶことを目的とする.具体的には農学部附属農場のブドウ用施設の設計や栽培管理を行い,収穫したブドウは近隣のワイナリーとの連携により醸造し,その品質を見極め販売を目指す.ブドウ産地やワイナリー見学,外部講師による講義などを取り入れながら理解を深めてゆく.
関連リンク
ACTIVITY
農学部附属農場のブドウを使ったワインのラベル貼り
2019/05/09
裏ラベル(エチケット)の一括表示欄が張られたボトルに,表ラベルを貼りました.本プロジェクトのワインは大发体育官网_澳门游戏网站農学部附属農場で栽培収穫したブドウを小牧ワイナリーに醸造委託した製品です.すなわち日本ワインとして「果実酒等の製法品質表示基準」を踏まえた表示が必要です.ラベル表示には多くの意味があることを学ぶと共に初の完成品を得た喜びを感じながら各々が作業しました.2018年度の生産本数は少なく,品質分析や貯蔵試験に供試されます.
ブドウの垣根の設営とブドウ苗の移植
2019/05/16
ブドウの生産量を増やすために,新しい垣根の設置と苗木の植え付けを行った.苗木の高さと作業性を考えて支線の位置決めをした.ブドウは根域制限バッグを用いた管理としている.2年前に植え付けたバッグを掘り起こし,実際の根の伸長の確認を行い,順調に成長していることを確認した.理工学部と共同で設置した垣根への植え付けは全て完了した.
ブドウの緑枝接ぎ
2019/08/20
ブドウの生産量を増やすために,緑枝接ぎによる新しい苗木の作成を試みた.緻密で根気のいる作業で,その活着率は高くない.接ぎ木苗が必要な理由や形成層の位置合わせなどを確認しながら作業を行った.
ブドウの収穫前の管理
2019/08/21
ブドウ樹と果粒の保護のための作業を3回に分けて作業を行った.ブドウの垣根の上にビニールシートを張り,さらにその上に防鳥網を設置した.また,果粒の着色を促すために除葉を行った.
ビニールシートの設置は利点と欠点があること,ワイン用ブドウの着色のために除葉は欠かせないことを学んだ.雨天が続いているため,今後の成長が不安である.
ブドウの収穫と保存
2019/12/03
ブドウの着色が進んできたので,収穫を行った.収穫した果房は良い粒のみを選果した.全ての樹の収穫が終わるまで,保冷庫で保存した.
今年は例年に比べブドウの収穫期が早まった.これは今年の夏は猛暑が続き,その影響と思われる.糖度が上がったわけではなく,必ずしも夏の暑さがブドウ果粒の品質と結びつかないことを確認した.また,ブドウの品質を維持しつつ10日程度保持する貯蔵法を実際に体験することが出来た.
ブドウの仕込み
2019/12/11
収穫調整の終わったブドウを小牧ワイナリーに持ち込み,ワインの仕込みを行った.始めに赤ワインと白ワインの醸造方法の違いの説明と当日の仕込み作業の手順を教わった.
果梗が入ると味に雑味がでることを聞き,入念に果梗の除去を行った.破砕したブドウ果粒はステンレスタンクに入れ,数週間の発酵を行うことになる.
ブドウの仕込み
2020/01/07
ブドウの垣根の設置
2020/01/08
理工学部建築研究室の学生が中心となって,春から構想を重ねてきたこれまでに無いデザインのブドウ雨よけ垣根の設計が始まりました.デザイン面と機能面とをどのように両立させるか,討論と工夫を重ねてきました.設営では安全な作業が出来るように心がけていました.また,設営時に塗装の必要を感じ取りました.直ちに,耐久性塗料の検索や色味などを検討し,実施方法の検討の後に作業を行いました.作業の中から改善点を見つけ出し,直ちに実行する,その観察力とチームワークの大切さを感じたと思います.