大学概要【2018年度実施分】地域のまちづくり活動に取り組む研究室への活動費補助?地域の地震時減災活動支援に関する活動費補助
理工学部
自然災害に対する防災?減災活動に関する地域の関心が高まる中、本学の研究教育活動に寄せられる期待も年々高まっている(自治体?ボランティア団体?企業等)。前年度に引き続き、下記の具体的な取り組みを実施する。
①住宅の減災に関する企業ボランティアとの連携(高性能耐震シェルターの開発)
②地震時の室内の安全に関する検証実験との連動(効果的な家具の耐震対策の開発)
③文教施設の減災に関する啓発活動との連動(図書館書架の被害分析と対策)
④直下型地震時の防災に関する啓発活動との連動(地震体験等の教育)
ACTIVITY
活動報告(その1)
2018/10/15
1.図書館書架の被害分析と対策に関する活動
文教施設の安全性や社会貢献の観点からの活動として、前年度からの依頼により実施している、2016年熊本地震による図書館書架の被害の分析と対策を検討した。本年度の具体的な内容は以下の内容である。
?2016年熊本地震の概要
(震源?規模、震度分布、地震波と応答スペクトル、)
?調査対象図書館の立地の分析
(調査対象の概要、マップの作成、図書館毎の情報の整理)
?被害状況の整理?分析
(落本率?書架被害の分析、地盤特性との関連分析、建物特性との関連分析、等)
?被害軽減へ向けての提言
上記のまとめは25ページにまとめられ、下記の報告書の一部として全国の関係機関に配布された。なお、本活動には大学院生および学部4年生が参加して実施された(本プロジェクトの共同実施先; 熊本県高教研図書館部会事務局)。
活動報告(その2)
2018/10/15
1.地震体験等の啓発活動に関する研究
地域への啓発活動と社会貢献の観点での活動として、本年度も継続して3次元地震波震動台等の研究装置の実験切り替え時間を用い、強震時の地震体験等を実施した。下記、本年度の状況のみ示す。
本活動は大学院生と学部4年生が主体的に実施し、現在は地域の要望に答え、非常持ち出し用品の実演、停電時の簡易システムの提案等をNPO(あいち防災リーダー会)と共に実施中である。
活動報告(その3)
2018/10/15
1.家具の耐震対策に関する活動
先ず、今後の方向性を策定することを目標に、設計手法としてのデジタルデザイン&ファブリケーションの一貫として、耐震性能と利便性を兼ね備えた家具の設計手法の検討を目的として、ブックシェルフのデザイン検討を実施した。
学生主体の活動として、地域活動とも関連して、成果品を本件については継続して性能の検証を実施し、東京都の防災関連の推奨取得に向けて活動中である。
下記にその一例を示すが、学生による本作品は地域活性化の為の木材利用の団体の活動とも並行して進められ、関連コンテストで入賞した。
以下、本件に関する学科ホームページでの紹介から抜粋;
2018年10月6日に、主として県産材の活動を支援する団体、「あいちの木で家をつくる会」主催の学生コンテスト~「地域の山の杉を活かす家具」提案学生コンテスト2018~の設計提案コンテストの入選作6作品が発表され、本学科から2作品が入選しました。デザインとエンジニアリングの融合が高く評価されての入選です。 今後3次元モデリングと連動する最新のNC加工機を用いて制作に入ることとなり、引き続き、学生がシェル空間構造の研究開発に取り組む準備として武藤研究室が支援して進める予定です(https://aichinoki.com/)
今後、実際の展示、ヒアリング、等を実施して推進の予定である。
活動報告(その4)
2018/10/25
1.耐震シェルターの開発に関する活動
前年度の活動では、耐震補強の実施が困難な戸建住宅を対象とした「耐震シェルター」に関して高性能な耐震シェルターの基本コンセプトの技術開発を行い、試作?基礎実験?プレス対応を実施した。
本年度は、部品の国内生産準備?住宅サイズに合わせた可変な構造変更?等の改良を実施、より実際的な実証実験を実施した(2階床の崩落によるピアノ等の重量物落下に対する安全性実証実験を7月に実施)した。
写真-1 重量物落下実験の様子(7月31日実施);学生+教員+企業2社
次いで、初号機として10月に県内の個人住宅に設置された。
写真-2 初号機の設置の様子(工事の様子?塗装前、10月12日実施)
現在、継続して性能の検証の技術支援等を実施し、東京都の防災関連の推奨取得に向けて活動中である。