大学概要【2023年度実施分】商業?社会科系教員を目指す学生の自主的学び

学部?部署共同

【経済?経営学部】商業?社会科系教員を目指す学生の自主的学び
実施責任者:渋井 康弘

 大学で社会科学を修めた学生が商業?社会科系教員となることは、中学?高校教育に幅広い視野を導入し、その可能性を広げることになる。しかし、在学中に教員採用試験に合格するためには、正課の授業だけでなく、正課外に千も科目や教職関連科目を自主的に学ぶ必要がある。そうした自主的な学びを活発化すべく、本学出身の教員?教職経験者等を中心とした多くの講師のサポートを得ながら継続的に講演会?勉強会を行い、教員採用試験の合格を目指すのみならず、生涯学びを楽しみ、より高い目標に向かって努力を惜しまない学生を支援する取組みである。

ACTIVITY

2023年度 自主的勉強会(9月26日)

2023/10/02

 本プロジェクトでは年に3~4回、本学出身の教員をお招きしてご講演頂く「学びの夕べ」を開催していますが、そうした特別企画とは別に、教職を目指す学生が自主的に集まって日常的に勉強会を実施しています。活動の軸はむしろ後者の方にあると言って良いでしょう。学生同士が日々自習室に集い、学び合い、教え合うことで共通の目的に向かって精進しています。また、週に1回は元?高校教諭の方においで頂き、アドバイスを頂戴しています(本年度はこれまでに20回)。
 この勉強会の中で使用する文献の購入費や、お互いに研究発表し合う際に用いる資料の印刷代などとして、プロジェクトの予算が使われています。イベント的な活動をするのではなく、地道な勉強会を続けながら、教職を目指して切磋琢磨するというプロジェクトです。
 この時期に入り、今年度の教員採用試験の結果が発表され始めています。このプロジェクトに関わってきた人たちの中から、すでに今年度の合格者も出始めており、それがプロジェクトの何よりの成果であると言えるでしょう。
 毎週、繰り返されている勉強会の様子を撮影した写真を、掲載いたします。

勉強会の様子1

勉強会の様子2

勉強会の様子3

2023年度 第1回 学びの夕べ

2023/10/25

勉強会の様子1

本プロジェクトで毎年開催している「学びの夕べ」――教職卒業生をお招きしての勉強会――を10月20日に開催しました。今回はこの4月から岩倉総合高校に勤務されている高橋栄貴先生においで頂き、1時間の御報告と30分を越える質疑応答の時間を持つことができました。

4月に着任以来、2年生の副担任と吹奏楽部の顧問を兼務し、多忙を極めた高橋先生は、睡眠時間を削ることで任務に対応していましたが、やがて体力的にも精神的にも限界に達し、ダウンしてしまいました。その状態からいかにして立ち直ったか――その経験談はこれから教師を目指す学生にとって大変参考になるとともに、教職に就く者に心構えを自覚させるものでもありました。

勉強会の様子2

自分だけで抱え込まずに同僚に早めに相談すること、ファイルの整理の仕方などを工夫してできるだけ時間を確保すること、空いた時間を使ってできるだけ生徒と関わりを持つようにすること等、そこで語られた試行錯誤は教師の仕事が甘いものでないことを存分に物語っていました。

そうしたお話を受けて、教職課程の学生からは行き詰った時の乗り越え方や、今のうちに準備しておくべきことなどについて、質問がなされました。先生は、①時間を確保すること、②人との関わりを積極的に作ること、③教科指導の3つがポイントと指摘され、今のうちから授業で使用するプリントを作っておくようにと、アドバイスされました。  上のような苦労を重ねながら、それでも「教師の仕事は最高で、最幸です」と断言される先生の原動力は、「生徒との関わり」から生まれているように感じられました。

2023年度 自主的勉強会(12月19日)

2023/12/22

 毎週、自主的勉強会を重ねてきた成果として、本年度も複数の学生が商業?社会科系教員として教員採用試験に合格しました。また、このプロジェクト出身の既卒の方が、やはり本年度、商業?社会科系教員として複数合格しています。自主的な勉強会における地道な努力が実を結んだものと、喜んでおります。
 勉強会では専門の指導者(元高等学校長)においで頂き、しばらく面接試験の対応の仕方などを学んできましたが、教員採用試験も一段落したところで、最近では教員採用試験の過去問題に取り組んでいます。
 その他に本プロジェクトの企画として、年が明けてから2回ほど、本学出身の高校?中学教師をお招きし、講演会(「学びの夕べ」)を実施する予定です。
 まずは年内における自主的勉強会がほぼ終了したということで、活動報告とさせて頂きます。以下に勉強会の様子を撮影した写真を、掲載いたします。

勉強会の様子①

勉強会の様子②

勉強会の様子③

2023年度 第2回 学びの夕べ

2024/02/28

 本プロジェクトの一環である「学びの夕べ」の第2回を2月24日に開催しました。今回は2018年度卒業の福山裕子さんにおいでいただき、約45分ずつ、御報告と質疑応答の時間を持ちました。
 福山さんは教職の免許を取得するも、卒業後は食品関連商社に勤務されました。そこで経理の仕事をする中、学校での学びが仕事に生きているということを実感し、そのことを学生に伝えたくなったそうです。また新人研修を担当して、苦労してレクチャーするうちに学校で教えることの喜びを思い出し、教師になろうと決意。退職後、2023年4月から木曽川高校の講師として勤務しながら教員採用試験に挑み、愛知県の採用試験に合格しました。2024年4月からは県内の公立高校に勤務することになります。
 木曽川高校の授業では、大发体育官网_澳门游戏网站?教職課程で学んだ「グループワーク」や「1分間スピーチ」などの手法が大変有効であったそうです。また「準備をしないことは失敗を準備することだ」という曽山先生の教えを強く実感しているとのこと。「自分の言葉が生徒一人の人生を変えてしまうかもしれない仕事なのだ」ということをしっかり認識し、責任感をもって仕事に従事することが基本だと強調されていました。「1年365日のうち360日くらいは泣きたいことがある」と言いつつ、「それでも成長していく生徒の姿は可愛く、その思いが泣きたい気持ちを上回る」とのことでした。

 参加学生からは教員採用試験?面接対策、授業のために今のうち準備しておくべきことなどについて質問があり、福山さんの勉強法などをお答えいただきました。お話の中で、分からないことは同僚や先輩の先生に積極的に尋ねることが大切と言われており、その点、前回の「学びの夕べ」でお話しいただいた高橋栄貴先生とも共通する部分がありました。

 また、福山さんは参考資料や過去の問題集などを苦労して集めておられたようですが、その点、現役学生は「学びのコミュニティ」の予算で入手できるものもあり、本プロジェクトのメリットの一端が確認できました。

勉強会の様子①

勉強会の様子②

勉強会の様子③

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ